Flashが無くなる?
- 投稿日:2016年02月05日
- 作成者:Keisuke
- カテゴリ:その他
現在、YouTubeやniconicoなどで動画再生に活用されているFlashですが、いずれはなくなってしまうようです。
なぜFlashは、なくなってしまうのでしょうか?Flashがなくなったあとは、HTML5に移行されていくのですが、YouTubeなどはほぼ完全にHTML5によるプレーヤーへ移行しました。
これから、どのように今まで存在していたFlashからHTML5に移行していくのかについて解説します。
米FacebookはFlashからHTML5へ移行
米Facebookが外部サイトやページやニュースフィードにおいて、使われている動画プレーヤーをFlashからHTML5に移行することを公開しました。この発表によって全てのWebブラウザ上で、HTML5動画プレーヤーが標準搭載され提供されるようになりました。
Facebookゲームに関しては、安全なFlash体験ができるように今後も米Adobe Systemsから提供されるようです。
これまで様々なWebブラウザでミスが発見されていたことがHTML5動画への移行を妨げていましたが、問題要因となることを修正し最適化することで、最終的に満足に値するレベルに達したと述べています。
Facebookのセキュリティ部門を統括する方が「AdobeはFlash終了の日を発表すべきだ」と発言していたことが明らかになりました。なぜそのような発言をされたかというと、AdobeのFlash Playerに脆弱性が多数発見され、セキュリティ関係のコミュニティで不満が起きていたからです。ゼロデイ脆弱性などが判明しており、対策をとらなければならないようでした。
ゼロデイ脆弱性とは、システムに脆弱性があり、一般的に修正プログラムが提供されますが、そのプログラムが提供される前にマルウェアを開発して脆弱性を狙って攻撃してくることを意味します。
このままFlashが万全のセキュリティを保つことを待つのではなくて問題解決のために最後の調整を行うことで、インターネットコミュニティから敬意を払われると言われています。
「Flash Professional CC」から「Animate CC」へ
今まで、Flash Professional CCがFlashコンテンツの制作ツールとして、多くの方に認知されていました。これが、HTML5を元にしたコンテンツに置き換えるのがAnimate CCの役割となります。なぜそもそも、Flashコンテンツの需要が減ってしまったのでしょうか?Flashの歴史自体は長く過去を遡りMacromediaの時代も含めれば、20年近くになります。
当時のwebの技術自体が高いものではなかったので、Flashで実現されるような音楽やナレーションなどの音声やアニメーションやCGやビデオなどの動画を利用した大きいファイル容量のコンテンツの表現が難しかったのです。そこで一気にFlashの技術であるメニュー効果やアニメーションの利用ができる技術利用が進んだのです。各種動画フォーマット再生のサポートとActionScriptへの対応でWebブラウザ標準のプラグインとして認知されるようになりました。
Web動画を再生する際に呼び出すだけではなくて、RIA(Rich Internet Application)分野で活躍するようになり「Flex」という製品が誕生しました。元来のクリエイターの方に向けて作られたアニメーション製作ツールとして、企業内システムでのインターフェイスや企業のコンテンツ配信ツールとして、プラットフォームをまたぎ利用可能のツールとして活躍するようになりました。
JavaScriptとHTML5
Flashの世界の変化としてJavaScript活用の高度化とHTML5の登場で、Flashではないと難しかったWebアプリの動画や音声の大容量ファイルの表現が可能となりました。特に、動画再生サポートにとって大きな印象となりました。
当時は、動画のフォーマットの種類について話し合いがあり、Webブラウザ間で対応が分裂してしまうなどの出来事がありましたが、現在では、サイト側の実装とコーディングの選択次第で回避方法が確立されたので、HTML5以降済みのサービスであるYouTubeなどが出てくるようになりました。
Flash利用サイトは全体の1割未満
現在、どのようなサイトがFlashを利用しているかご存知でしょうか?Flashの利用状況ですが、ゲームが中心となっており、バナー広告でも利用があります。動画配信系のサイトでも利用されているのですが、例えばニコニコ動画はFlash専用なので、Webブラウザの設定で無効化することができないのです。
Flashの今後は?
Adobe自身がHTML5へ移行することを促していますが、この流れを歓迎しているわけではないのです。今後のFlashの流れですが、一気に移行するのではなくて数年かけて緩やかにFlashの利用比率が減っていくと推測されています。
Flashの良い点としてアニメーションを直感的に作成できるインターフェイスであったり、そこにプラスされたScript言語であったり、少ない開発時間やコストで多数のデバイスにコンテンツ提供が可能な1ソースマルチデバイスがあげられます。これらのことから考えて、Flashの可能性や優位性は、大きいと考えられます。もしかしたらですが、Flashが見なおされる時期が来るかもしれません。