企業がSNSを集客・販促ツールとして使い分けるコツ
- 投稿日:2018年05月17日
- 作成者:Ozawa
- カテゴリ:マーケティング
TwitterやInstagramなど、今やすっかり生活の中に浸透しているSNS。
多くの企業が様々なSNSを活用しており、それらを利用したマーケティングは、広告などと並び無視することのできない重要な手段となっています。
しかしSNSを上手く活用している企業もあれば、そうでない企業もあります。
例えば、新商品やイベントなど、1つの更新情報を各SNSに連携させ、同じ情報を表示させるだけで終わっていませんか?
そんな使い方はモッタイナイ!それぞれのSNSを使い分けてみましょう。
それにはSNSの特徴を知ることから始めます。
今回は、「3大SNS」であるFacebook、Twitter、Instagramの特徴を踏まえ、企業がSNSを集客・販促ツールとして使い分けるコツを紹介していきます。
■Facebookの特徴
- 40代以上にリーチしやすい
- 情報の確度が高い
- つながり重視
- 現実に近い
- ビジネス利用がしやすい
※アクティブユーザー数3,200万人(2018年3月時点/ソーシャルデータラボ)
ユーザーの年齢層として若年層よりは30代以上の利用が多く、高年齢層での利用率も比較的高め。40代は745.3万ユーザー、50代、60代も20代を超えるユーザー数を誇ります。
加えて他のSNSとは違い、実名登録が前提です。そのため信頼度も高く、名前、年齢、性別をはじめとする情報の正確性も高くなっています。
30、40代のお金も仕事も余裕のある主にビジネスパーソンを中心に使用する人が多く、友達とのコミュニケーションだけでなく、同僚・取引先ともつながっているため、比較的フォーマルな場として使われやすいのも特徴です。
投稿の表示についても、Twitterはリアルタイムで情報が入れ替っていくのに対し、ユーザーの発言回数自体がそこまで多くないため、タイムラインに投稿された発言やニュースは長く残りやすい傾向があります。
また、発言は友達のつながりを通じて拡散するので、情報に対する信頼性をある程度高く持つことになります。知人や知人の知人など、他のSNSと比べてより現実に近い人間関係で構築されるので、そのようなことが起こるのでしょう。
■Facebookを集客・販促ツールとして使うならこんな使い方
・ターゲットを意識した戦略的な情報発信
Facebookの最大の特徴は実名による信頼性で、ターゲットも明確化しやすい点です。
投稿に対してどんな人が「いいね」や「シェア」したのかも把握できます。逆に言えば「どのような人が投稿を見たか」が分析できるということです。
その傾向を踏まえて
- ビジネスユーザーが多いため議論したくなるネタ
- 役に立つ情報
などを投稿すると反応を得やすくなるかもしれません。
あくまで○○会社が情報元であること、「オフィシャルさ」を重視することも大切です。
Facebookで出向できる広告についても、ユーザー年齢層を13歳~65歳まで1歳刻みで絞りこめますので、「ここだ!」というターゲット層に情報配信できるのが最大のメリットです。アンケート調査等の機能も充実しているので、ユーザー情報を収集する場としても適しています。
■Twitterの特徴
- 10代~20代の若年層が中心
- 趣味嗜好性が強い
- 匿名可
- 投稿文字数に制限あり
- 投稿がタイムリーで拡散性あり
※アクティブユーザー数3,300万人(2018年3月現在/ソーシャルデータラボ)
10代から20代のユーザーが多く、全体の3分の1にあたる1,170万人。
趣味専用など複数のアカウントを持つユーザーも多く、嗜好性が強く出やすいのが特徴、匿名性という点も相まってアングラ的な情報もやり取りされます。
投稿出来る文字数が140文字までという制限があり、気軽に情報を発信することが出来る反面、長文で何かを説明するような投稿は向きません。
投稿がタイムリーにリツイートで拡散され、不特定多数のユーザーへ情報が広がるので、ここの考え方がマーケティングでどのように使うかを決めるカギになります。
■Twitterを集客・販促ツールとして使うならこんな使い方
・イベントの開催・セールの告知
「拡散力」と「速報性、適時性、タイムリー」は他のSNSにはない特徴です。ですから情報をいち早く伝えたい情報の発信にはTwitterを使うと良いでしょう。
たとえばイベントの開催・セールの告知など、今まさに伝えたい情報がある場合は効果的で訴求力も強くなります。ネット店舗、リアル店舗問わずタイムセールなどもTwitterで告知できるとなお効果的です。
一方で、情報の移り変わりが早く、また長文での発信ができないため、検討に時間が掛かる商品やサービス内容を詳しく伝えることには、Twitterはあまり向いていません。
「ネタやユルさ」も好まれる傾向にあるので、他のSNSでは行わない「攻めた/くだけたツイート」でのイメージアップ戦略にTwitterを利用するケースもあります。『SHARP』や『タニタ』、『NHK』などが有名ですね。
またニッチな商品や目立つ特徴のある商品、また既存商品の「知られていない使い方」等、話題性が高い宣伝が注目を集めます。ハッシュタグによるキャンペーン等で捻りを効かせたものも多いです。
「その瞬間に興味を持ってもらう」「時流に乗る」タイムリーな投稿が重要になってきます。
ただ、他SNSにくらべて炎上も多く発生するので、事件に絡めたりスキャンダルに絡めたりするのは注意が必要です。
■Instagramの特徴
- 使い古されていない、最も勢いがあるSNS
- 10代~20代の若年層がメインユーザー
- 投稿がビジュアル重視
- 言語を超えたコミュニケーションが可能
- 24時間限定公開機能
※アクティブユーザー数2,200万人(2018年3月現在/ソーシャルデータラボ)
インスタ映えでおなじみ、3大SNSの中では最も新しく、最も勢いがあるSNSです。
20代女性のアクティブユーザー層が多く、ネタはライフスタイル全般にわたり「オシャレなもの」に敏感なユーザーが多いのが特徴です。
投稿は写真だけでも良く、文章を書かなくてもOKなので投稿のハードルは低く、言語を超えたコミュニケーションも成り立ちます。
投稿がそのまま拡散するといったことは無いものの、ハッシュタグを使って情報収集し、知らないユーザーの投稿を見に行ったりフォローをしたりする使い方が定着しています。
また2016年からストーリーズ(24時間限定公開)機能(通常のフィードとは別に短い動画や写真を気軽にシェアでき、投稿が24時間で自動消滅する)が追加され、さらに多方面で使えるようになりました。
■Instagramを集客・販促ツールとして使うならこんな使い方
・「見た目のインパクト」「美しいビジュアル」がある商材の紹介
Instagramはビジネスアカウント機能が用意されてから、企業活用も急速に進んでおり、アパレル・小売店・飲料・食品など、写真1枚でサービスを伝えられる業種に向いているとされています。
実際の企業の投稿では「実用性(価格・商品スペック)」よりも「ビジュアルイメージ」が重視される傾向にあり、実際のウケもよいため「見た目のインパクト」「美しいビジュアル」がある商材を紹介するには非常に有効です。
ビジュアルに強い反面、構造的に長文テキストでの説明には向かず、Twitterのような双方向性も弱いため、かなりインパクトのある写真でない限り、定期的に拡散させていくのは難しいかもしれません。
加えて「生活感・現実感が強い」投稿は好まれない傾向があり、いわゆるオシャレでないものはNGです。
企業が活用する際は、自社の商品やサービスそのものではなく、ユーザーの目を引く写真や動画を用意する必要があると言えるでしょう。
まとめ
今回ご紹介した3つのSNSは、それぞれ投稿のされ方や拡散範囲、ユーザーが求めるものなどが違うので、個々の特徴を知り、異なる内容・形式の投稿をしていくことが重要です。
これらを集客・販促ツールとして活用するためには、自社の強みを活かせるSNSの使い分けが重要。もちろん、発信するためにはそれなりの労力や、場合によっては費用もかかってしまいますから必ずしもすべてのSNSを利用する必要はありません。
自社の商材やターゲット、プロモーションの内容に合わせて利用するSNSを絞り込み、上手に活用して来店促進・購入促進につなげていきましょう