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株式会社ワコーテック

ロボット用「力覚センサ」を開発・製造するベンチャー企業の株式会社ワコーテックでは、それまで経理スタッフが初心者向けホームページ制作ソフトで制作・更新していたホームページを、2014年、『サイト職人CMS フルオーダープラン』でリニューアルし、次いで英語版ホームページも制作・公開した。

もくじ
  1. 産業用ロボット用「力覚センサ」で国内シェア80%を占めるベンチャー企業
  2. 当初はロボットメーカーの信用が得られず、発売1年目は3台しか売れなかった
  3. 「そろそろホームページをきれいにしたら?」と有力取引先に忠告される
  4. ホームページ制作会社は「価格」「デザイン力」「更新のしやすさ」「レスポンスの速さ」で選んだ
  5. 期待通りのホームページが期日までに完成し、ターゲットになる企業からの問い合わせも増えた
  6. 海外からのアクセスも増えていることがわかり、急遽英語版ホームページの制作も依頼
  7. 次は中国語版のホームページを頼みたい

産業用ロボット用「力覚センサ」で国内シェア80%を占めるベンチャー企業

ワコーテック独自の静電容量型力覚センサ「Dyn Pick」

 

研究中の介助装置に使用された例(提供:埼玉大学)

― ワコーテックについてご紹介ください。

 

当社は「力覚(りきかく)センサ」の開発メーカーです。力覚センサとは、物体に加わった力とモーメントを検出する装置で、主に産業用ロボットの腕や手に相当する部分に使用されます。高精度の力覚センサを組み込むことで、ロボットは、作業対象からの微妙な反力を知覚しながら動作できるようになり、「複雑な形状の部品同士や、壊れやすい部品同士をはめ合わせる」、「柔らかい物をつかむ」、「複数のロボット同士で協調する」といった、より精妙で人の手に近い作業ができるようになります。

 

当社の力覚センサは「静電容量型」という独自の方式によるもので、従来の「歪(ひずみ)ゲージ式」に比べ、性能は同等以上でありながら、価格は約5分の1で、しかも壊れにくいという特長があります。こうした特長が認められ、現在では産業用ロボット向け市場で国内シェア80%を占めるに至っています。

 

製品の納品先は今のところ約8割が国内の産業ロボットメーカーで、残り2割が大学などの研究機関です。

 

当社の親会社である株式会社ワコーは、1989年の設立以来、創業社長の工学博士 岡田和廣を中心に、自動車のエアバッグの作動やスマートフォンの画面方向検出などに欠かせない「ジャイロセンサ」や「加速度センサ」など、様々なセンサの技術を開発し、200件を超える特許を取得しています。ワコーは、設立以来生産設備を持たず、特許使用料を主たる収益源としてきましたが、近年は自社生産事業にも進出しつつあります。

 

当社は、親会社ワコーによる自社生産事業の第一号として、2007年に設立されました。本社および工場は富山県高岡市で、営業拠点を東京都台東区上野に置いています。

 

従業員は15名で、うち私を含む2名が東京勤務の営業スタッフです(2014年9月現在)。

当初はロボットメーカーの信用が得られず、発売1年目は3台しか売れなかった

― 独自方式の製品を販売していく上で、どのような苦労がありましたか。

 

当初は、ロボットメーカーの信用を得るのに苦労しました。ロボットメーカーはほとんどが大企業や大企業のグループ会社で、当社のような設立されたばかりの小企業とはなかなか取引してくれません。当社の親会社も、他分野のセンサー開発では実績があるものの、自社で製品を製造・販売してきたわけではなかったので、ロボットメーカーから見れば無名の存在でした。

 

発売初年度の2008年は、私も様々なメーカーや大学を懸命に訪問したのですが、1年で売れたのはたった3台でした。私もよくクビにならなかったなと思います(笑)。

 

当社の力覚センサを実際に試していただき、性能と耐久性の高さを納得していただいて、大手産業ロボットメーカーからも採用していただけるようになったのは、本当にここ数年のことです。発売3年目の2010年でも、売れたのはやっと100台程度でした。ようやく一昨年2012年に受注が一気に伸びて1000台を突破しました。おかげさまで今年(2014年)は1万台近くまで伸びそうです。

「そろそろホームページをきれいにしたら?」と有力取引先に忠告される

― 2014年『サイト職人CMS フルオーダープラン』でホームページをリニューアルする前は、どのようにホームページを制作・更新していましたか。

 

経理を担当する女性社員が、初心者向けのホームページ制作ソフトを使って制作・更新していました。専門の制作会社に依頼するだけの予算的余裕は、最近までなかったのです。

 

デザイン的に素人っぽさが抜け切らないホームページでしたし、更新作業ができるのはほぼその女性社員だけという状態でした。

 

― ホームページをリニューアルすることを、いつ頃、どのようなきっかけで検討し始めましたか。

 

ホームページをリニューアルすることを検討し始めたのは、2013年の末頃です。取引が始まった大手産業ロボットメーカーの担当者の方に、「そろそろホームページをきれいにしたら?」と忠告していただいたことが直接のきっかけになりました。

 

それ以前から、たとえば「御社、新卒採用してないんですか?」のような、会社の継続性を懸念するようなニュアンスの質問をされることはよくありました。ですので、もっと大手メーカーからも信頼されるようなホームページが必要だということはずっと感じていました。

 

今後人を増やしていく上でも、ホームページが貧相ではなかなか優秀な人が集まりません。そこで思い切って、きちんとしたホームページ制作会社にホームページのリニューアルを依頼することに決めました。

ホームページ制作会社は「価格」「デザイン力」「更新のしやすさ」「レスポンスの速さ」で選んだ

― ホームページのリニューアルを依頼する制作会社を、どのように探しましたか。

 

まずGoogleで「ホームページ制作」などのキーワードで検索して、様々なホームページ制作会社のサイトをチェックしました。

 

大手メーカーからも信頼してもらえるような、デザイン性の高いホームページを作りたかったので、「製作実績を見てデザインセンスが感じられない制作会社」は除外しました。一方で予算も限られていたので、「制作費が高そうな制作会社」も除外しました。

 

また、新製品や展示会などの情報を営業スタッフがすぐにアップできるようにしたかったので、「ホームページの知識がなくても簡単に更新できる仕組みを提供しているかどうか」も重視しました。

 

以上の観点で見て、候補になる制作会社は『サイト職人CMS』のウェブラボを含めて3社ありました。そこでこれらの3社に当社の希望を伝え、見積りを依頼しました。

 

― 見積りを依頼して、ウェブラボ以外の2社の反応はいかがでしたか。

 

1社は、見積り価格が当社の予算をかなり上回っていました。もう1社は、見積りの依頼に対していつまで経っても回答がありませんでした。

 

― ウェブラボの反応はいかがでしたか。

 

ウェブラボは、すぐに担当の方が来社し、ノートパソコンで『サイト職人CMS』の操作を体験させてくれました。実際に使ってみて、WordやExcelが使える程度のパソコン知識があれば、誰でも簡単に『サイト職人CMS』でホームページを更新できることが納得できました。

 

『サイト職人CMS』マニュアル

マニュアルもわかりやすく、『サイト職人CMS』の操作でわからないことはマニュアルを見ればほぼ解決しそうでした。

 

レスポンスの速さや、担当者の人柄の誠実さも、ホームページについて素人の私たちにとって頼もしく感じられました。

 

デザイン的に好感度の高い有名企業のホームページをいくつか見てもらい、「こういう感じに作りたい」と伝えたところ、ウェブラボは過去の制作例から、当社の希望に非常に近い雰囲気のホームページを見せてくれました。ウェブラボなら、私たちのイメージどおりのホームページを作ってくれそうだと思いました。

 

価格も当社の予算内でしたので、『サイト職人CMS フルオーダープラン』でのホームページリニューアルを依頼す ることに決めました。2013年12月のことです。

期待通りのホームページが期日までに完成し、ターゲットになる企業からの問い合わせも増えた

― 『サイト職人CMS フルオーダープラン』での制作はどのように進みましたか。

 

まず「製品の特色と強み」、「ターゲットとなる顧客像」、「ホームページ訪問者に取ってほしい行動」、「希望のデザインや色づかい」などについて、細かいヒアリングがありました。

 

さらに、「Googleでの上位表示を狙う検索キーワード」について、ウェブラボから数ページにわたる候補リストが提示されました。提示されたリストの中から当社が特に重視する検索キーワードを選び、上位表示への対策を依頼しました。

 

今回は新ホームページを4ヶ月後の3月末までに公開したかったので、その点もウェブラボに伝えました。3月末が当社の決算だったからです。少々厳しいスケジュールでしたが、ウェブラボは応じてくれました。

 

デザインや上位表示を狙う検索キーワードを打ち合せて2~3週間後には、ウェブラボから第1案のデザインが提出されました。第1案からほぼ私たちのイメージどおりのデザインで、あとは細かい調整をお願いするだけで、期日までに期待どおりのホームページが完成しました。

 

 

― ホームページをリニューアルした効果はいかがでしたか。

 

リニューアルしたホームページを公開して半年で、ターゲットになる企業からの 問い合わせやデモ機の貸出依頼が1.5倍に増えました。ずっと取引したいと思っていたメーカーからも、問い合わせをいただくようになりました。

 

以前は「この会社に大事な部品の供給を任せて大丈夫だろうか?」と思われても仕方のないホームページだったのが、重要部品の供給元候補として信頼していただけるだけのホームページになったことが大きいと思います。

 

「力覚センサ」などの重要キーワードで、Googleで安定して上位表示されるようになった効果もあると思います。

 

 

展示会の案内やメディアへの掲載情報なども、営業スタッフの私たちが簡単にアップできるようになりました。

海外からのアクセスも増えていることがわかり、急遽英語版ホームページの制作も依頼

― 今回、英語版ホームページの制作も『サイト職人CMS フルオーダープラン』で依頼された経緯を教えてください。

 

実はウェブラボに教えてもらうまで、私たちは「Googleアナリティクス」のようなアクセス解析ツールの存在を知りませんでした。自分たちのホームページが「どこから」「どれだけアクセスされているか」も把握していなかったんです。ホームページをリニューアル後、ウェブラボから「Googleアナリティクス」の使い方を教わり、アクセス状況をチェックしてみました。すると驚いたことに、アジア諸国、南米、ヨーロッパなどからも多くのアクセスがあることがわかりました。以前から海外からの英語での問い合わせや、外国人の方が翻訳ソフトで作ったと思われる日本語での問い合わせは時々来ていましたが、アクセス解析ツールからわかった海外からのアクセス状況は、私たちの予想を超えていました。

 

今のところ海外のメーカーと直接の取引はないのですが、当社の力覚センサが使用された産業ロボットは、海外にも輸出されています。また、海外のメーカーと直接取引できるようになれば、市場は一気に拡大します。日本語でしか情報を発信できていないことが、当社の成長のボトルネックになっていると判断し、急いで英語版ホームページを制作することを決めました。

 

コンテンツの翻訳については、親会社が以前から利用している翻訳会社があったのでそちらに依頼し、ウェブラボには英語版テンプレートの制作を依頼しました。急な依頼だったにもかかわらず、ウェブラボは2週間ほどで英語版テンプレートを完成させてくれました。

 

公開したばかりなので成果が出るのはこれからですが、今後当社の力覚センサが世界中で使用される足がかりになってくれることを期待しています。

次は中国語版のホームページを頼みたい

― 最後に今後の抱負と、ウェブラボへのご期待があればお聞かせください。

 

当社では現在、従来切削加工に頼らざるを得なかった加工精度をプレス加工で実現することにより、低価格化をさらに進めた力覚センサの開発を進めています。この力覚センサが製品化されれば、これまで価格がネックになって普及が進まなかった医療・介護分野のロボットにも高精度の力覚センサが使用されるようになり、人の手に近い働きができるロボットが、医療や介護に活躍する日も近づくと期待されます。台数ベースで言えば、医療・介護ロボットの潜在ニーズは産業ロボットの何十倍、何百倍にもなると考えられるので、当社もこの分野で大きく成長していきたいと考えています。

 

また、これまで「安い人手」を競争力の源泉にしてきた中国の製造業も、今後は人手不足に直面し、製造工程の自動化を進めざるを得なくなると予想されています。日本の産業ロボットメーカーも、日本語・英語に加えて、中国語のホームページを持つことが当たり前になっています。当社も次は中国語のホームページを持ちたいと考えているので、その時はまたよろしくお願いします。

 

 

お忙しい中、有り難うございました。

 


 

株式会社ワコーテック http://www.wacoh-tech.com/

[取材&原稿] 株式会社カスタマワイズ

[取材日] 2014年9月

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