流行のデザインは良いデザイン? ユーザーファーストのデザインをしよう
- 投稿日:2020年12月22日
- 作成者:weblab
- カテゴリ:デザイン
Webデザインに限ったことではありませんが、デザインにはトレンドがあります。そういったデザインはやはり目を引いたりオシャレに見えたりします。しかし、見た目にとらわれてしまうとユーザーに優しくない構造になってしまうかもしれません。
今回は、ユーザーファーストのデザインについてお話します。
トレンドを取り入れるに当たって気をつけたいこと
近年のWebデザインの傾向としては、次のようなものがあると感じています。
蛍光カラーで表現にインパクトをもたせる
Webページのトップデザインに、蛍光カラーを見かける機会が増えています。非常にインパクトがあり、先進性があるため、若者向けのWebサイトと非常にマッチするといえるでしょう。
雑誌のようなデザイン
「これってe-bookなの?」と思わせるようなWebサイトを見かけたことはありませんか?特にファッション業界のWebサイトでは、雑誌風のデザインが好まれています。まるで、雑誌を読んでいるかのように、次々とファッション情報が飛び込んできます。
アイソメトリック
等角図を用いて表現されたデザインをアイソメトリックといいます。非常に、近代的なデザインで面白いリズムが生まれることからIT業界や金融業界など、多種多様な業界で固有の世界観が演出されています。
この他にも、コントラストの低いものや、矢印などの要素を省いてシンプルに見せているデザイン表現もあります。
正直、多くの方がこれらのデザインを見て「自社でも取り入れられるのならば、新たな会社やサービスの表現方法として採用したい!」と思うでしょう。ただし、流行のデザインを使うことが必ずしも正しいことには繋がらないのです。
そういったアーティスティックな要素が含まれるデザインは、ユーザーにとって不便になっていることがあるため、十分に留意する必要があります。
モバイルファーストについて
もう一つ、近年の流れに合わせて押さえておきたいのが『モバイルファースト』です。
近年では、インターネットに接続する際にスマートフォンを利用するユーザーが多くなってきています。
参考:図表3-2-1-4 インターネット利用端末の種類 など
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd232120.html
そこで、数年前から『モバイルファースト』という考え方が広まってきました。しかし、近年の傾向だからといってなんでも携帯端末用を優先してデザインすればいいということではありません。
そのwebサイトを利用するユーザーによっては、パソコンからのアクセスが一番多いこともあります。そのため、アクセス解析を利用して、十分にバランスをとったデザインを考案していく必要があります。ここで、モバイルファーストの重要性について再度確認していきましょう。
モバイルファーストの重要性
モバイルファーストとは、Googleの検索エンジンがデスクトップのパソコン版よりも、スマホ版のWebサイトを優先的に評価することです。この評価の仕組みのことを、モバイルファーストインデックスといいます。
あくまでもモバイルファーストであって、オンリーではないため、スマホのことだけを考えれば良いというわけではありません。しかし、スマホに対応するWebサイトがなければ、検索順位への悪影響が考えられるため、今すぐに対策の必要があります。
ユーザーのニーズに合わせたデザイン
モバイルファーストへの取り組みも大切ですが、まずはユーザーがWebサイトを利用するシーンを考え、使いやすさや閲覧のしやすさを反映したデザインとは、どのようなものなのか考えていきましょう。
「先進的なデザインへと変更したのに、アクセスが増えない」や「若者向けに、インパクトのある近代的デザインへと一新したのに、商品が売れない」という場合、クライアントのニーズとずれている可能性が高いです。
そのため、Webサイトを運営して、「長期的にアクセスを増やし続けたい!」や、「売上を伸ばしたい!」と思うのであれば、クライアントの気持ちをどうすればデザインに乗せられるのか、そしてわかりやすく伝えられるのか考えていきましょう。
スマホ対応にすれば良いわけではない
モバイルファーストという考えの広がりとともに、「Webサイトをスマホ対応にすれば良い」と考える方が増えているように感じます。これは、ある意味、正しいようで間違った考え方です。
大切なのは、ユーザーにとって見やすく使いやすい閲覧状態を提供することであり、その望みをデザインや構造、決済機能も含めて見直し、設計していく必要があるということです。単純にスマホ対応サイトを用意すれば良いと考えていた方は、ユーザーが何を求めているのかという視点も含めてデザインの在り方を考えてみましょう。
まとめ
トレンドのデザインを取り入れたり、スマホの利用の拡大に合わせてデザインしたりすることはとてもいいことですが、本当にユーザーが求めているデザインや仕組みになっているでしょうか。
ユーザーの閲覧のしやすさや機能の使いやすさに悪影響を与える要素がある場合は、改めて要素について見直し、デザインを取捨選択していきましょう。