IE8は切り捨てるべき?ブラウザ対応の本音と現状
- 投稿日:2015年12月09日
- 作成者:weblab
- カテゴリ:SEO
ホームページの目標を設定し、狙っていく集客キーワードや掲載するコンテンツにも見通しが立ったなら、いよいよデザインについて考えるときです。でも、ちょっと待って下さい。その前に、もう1つ決めなければいけないことがあります。
それは、「対象とするブラウザ」です。
何のこと?と首をひねってしまう方も多いでしょう。ホームページに詳しくない方であれば特に、どのブラウザを対象とするかなんて考えたこともないはずです。というよりも、対象外のブラウザでは正しく表示されない可能性があることすら、理解しにくいことだと思います。
でも、例えばこんな表示を見たことはありませんか?
- Windows
IE8.0以上、Firefox最新版、Chrome最新版 - Macintosh
Safari最新版、Firefox最新版、Chrome最新版
【推奨環境】
これはつまり、WindowsならIE(Internet Explorer)の8.0以降のバージョン、Firefox・Chromeの最新バージョンであれば、ホームページが問題なく表示されますよという宣言です。
逆に言えば、IE7以前の環境であったり、その他のブラウザでは表示ができない/もしくは崩れてしまうページもありますよということです。そう、このようにホームページには「どのブラウザを対象とするか」の想定がなされている事が多いのです。
しかし、どうしてこのような表示が必要なのでしょうか?どんなブラウザでも正しく表示するようにできないのでしょうか?今回はそんな疑問にお答えしていきます。
レガシーブラウザと、モダンなテクニック
- HTML=文書や画像など、コンテンツの要素を表現
- CSS=フォントや色など、コンテンツの装飾を表現
- Javascript=クリック時の動作など、コンテンツの動きを表現
ホームページは基本的に、3つの言語を使用して作られています。
これらの言語は何十年も前から存在していますが、その長い歴史の中で、細かなアップデート(更新)を繰り返してきています。例えば同じHTMLという言語でも、昔のホームページのHTMLと今のホームページのHTMLでは、多少ソースコードの書き方が異なってきているのです。
新しい技術を使えば、モダンな見た目で動きも軽快なホームページを実現することができます。ホームページ制作者の中には、そんな新しい技術を追い求めることに喜びを感じる人も沢山います。
しかし、実際には、最新の技術をふんだんに使ってホームページを作ることは、ほとんどありません。
なぜなら、新しい技術を使ったホームページを表示させるには、それ相応の新しいブラウザが必要になるからです。古いブラウザでは、新しい技術を解釈できず、正しい表示ができません。
だからこそ、どこまで昔のブラウザを対象範囲とするかについて、あらかじめ決める必要があるのです。
対象ブラウザの選び方
これまでの話を受けて、シンプルな天秤にかけると、こうなります。
一方は、「表示できるブラウザが限られても良いから、できるだけ新しい技術を使って、モダンで快適なホームページを作る」。もう一方は、「とにかく多くのブラウザで正しく表示できるようにする。そのためなら、多少古くさくても仕方がない」。
どちらに振るべきか、その判断を行うためには、実際のブラウザシェア(どのブラウザがどれだけの割合で使われているか)を知らなければいけません。例えば、2015年9月現在、最も大きいシェアはIE11(最新版)で32.11%。ChromeとFirefox、Safariが続き、比較的古いブラウザであるIE8は1.98%となっています。
IE8を対象から外してしまえば、より多くの技術が使えるようになります。いっぽう、約2%という割合は、決して無視できるものではないかも知れません。
もちろん、実際には、一般的なブラウザシェアでなく、そのホームページ上のブラウザシェアを計測するべきですし、あるいは新規作成の場合であれば、ターゲット層なども加味して判断する必要があります。
良いホームページ制作会社を選び、対象ブラウザを決定しよう
ホームページ制作会社の中には、古いブラウザを対象ブラウザに入れることを嫌がる会社もあります。なかには「IE8は追加料金で対応します」といった制作会社もあるぐらいです。
しかし、単純にホームページ制作会社に任せてしまうと、届くべきユーザーを切り捨ててしまうことに繋がりかねません。かといって、安全策を取ってどんなブラウザでも見られるようにとオーダーしてしまえば、なんとなく今っぽくないホームページが出来上がってしまうかもしれません。
そこで重要なのは2つです。
1つは、「対象ブラウザを絞る/広げることで、何ができて何ができないのか」をちゃんと知ること。ここでごまかしてしまうような制作会社を選ぶのはやめましょう。
もう1つは、「ビジネスを理解し、対象ブラウザから提案してくれるホームページ制作会社を選ぶこと」。もしホームページ制作会社に正しいノウハウがあれば、業種や目的によって提案してくれるはずです。そういった制作会社を選ぶことが、ホームページ成功への近道です。