サイト職人スタッフブログ

Web担当者の皆様におかれましては、HTMLでもテキストを太字にできることはご存知かと思います。サイト職人でもWord等の文書作成ソフトウェアのように太字ボタンをクリックするだけで、文章の一部分を強調できます。
 
この太字はただの装飾と思いがちですが、実はSEO評価にも少し関係してくることはご存知でしょうか？
 
11/12に行われたGoogle検索オフィスアワーにて「段落の重要な部分を太字にすることでSEOの後押しはできるのか？」という質問が上がりました。この質問に対してGoogleのジョン・ミューラー氏が回答されましたSEOにおける太字テキストの重要性について解説致します。
 
文字を太字に変更するということは、非常に簡単な操作ではありますが少し注意点もあります。何故SEO向上の役に立つのか確認しておきましょう。

太字に関するSEO評価について

Googleの公式見解によれば、太字はSEOの向上に役立つと明確に発言しています。Googleのクローラーは、コンテンツが何であるかを理解しようとするとき、Webページ内の様々なものを見ています。
 
特に太字は、ページに付加価値をもたらす効果を持っており、メッセージ性を明確にする存在だと考えています。言い換えると、GoogleはWebサイトのページ内で強調されている場所を探しており、何を伝えようとしているのか知ろうとしているということです。強調されているものには、見出しを含む他にもテキスト内の太字や強調表示も含みます。

太字がSEOの向上につながる理由

太字を利用することでSEOの向上につながることがわかっても、なぜ順位に影響を与えるのか疑問に思っている方もいるでしょう。特定の文字や強調したい文字を太字にすることは、一部のコンテンツを全体よりもアピールすることにつながります。これにより、Googleは、どれを大切なものであると把握すれば良いのか、理解が促されることになります。
 
Googleは、クローラーに対してコンテンツの理解を促す手助けを積極的にしようとするWebサイトの運営者を非常に優遇しています。Googleに対するこのような手助けは、結果としてコンテンツの読み手の理解を促すことになり、ユーザーファーストにつながっていきます。
 
このような伝え方をすると、「コンテンツ内に太字を何度も使っていれば、大きく検索順位を伸ばすことができるのでは？」と思ってしまう方もいるかもしれません。確かに、太字は、強いシグナルとなってGoogleに対してメッセージ性を高めることができます。文字を太字にするという行為がSEOの向上に役立つことは間違いありません。
 
しかし、太字にしたからといって、大きな検索順位の変動が起きるかというと、そのようなことはありません。あくまでもしっかりとした独自性の高いコンテンツを制作し、そのうえで太字を使って見やすい情報提供を継続していくと次第に順位が伸びていくと思っておきましょう。

文字を太字にする際の注意点

太字にすればSEO向上の役に立つからといって、ページ全体の文章を太字にするのは、まったく意味がありません。では、なぜ全体を太字にするとだめなのでしょうか。なぜなら、すべてを太字にしてしまうと、Googleはどのメッセージが強調されているのか、されていないのかを理解することができないからです。
 
そもそも、文字の強調というのは、他との差によって生じています。すべて太字ということは、他の文字との差がなくなり、強調によって生じるメッセージのシグナルがなくなってしまいます。
 
Googleは、一握りの文章や単語を太字にした場合、ページや段落と関連性がある時に限り、重要なポイントの一つとして理解します。そのため、太字にする際はHTMLを利用した適切なマークアップが必要となります。

太字はあくまでも対象ではなく補助になる

これまでの説明を見ていると、太字というものがSEO向上の対象となっているように思えます。しかし、Googleは、太字はページの意味を理解する対象ではなく、コンテンツの理解を促すための補助だと考えています。
 
また、Googleは、検索順位に影響を与える主役となる存在はトピックとコンテンツと考えており、その関連性が順位に大きな影響を与えると明言しています。太字で強調されて価値のない文章よりも、希少価値の高い文章の方が評価されるのは当然のことです。
 
つまり、太字というものがSEO向上に直接的につながっているのではなく、コンテンツとトピックでしっかりとした関連性があり、太字でバランスのとれた文章が上位表示につなげるポイントとなるということです。

まとめ

段落の重要なポイントを太字にすることは、SEO向上の手助けになります。今回、Googleの公式見解で太字にするというシンプルな行為がSEO向上につながると明確に理解できたことは、新しい発見といえます。
 
しかし、これまで通りどのようなコンテンツを作成するかが、SEOにおける順位を大きく決めることに変わりはありません。今まで太字を使ってコンテンツの見せ方を工夫してこなかった方は、さまざまな文字装飾を利用しながら、見やすいコンテンツ制作に着手してみてはどうでしょうか。